こころの医療センター五色台にて開催された
令和8年度子どもの心の診療ネットワーク事業・第1回「子どもの心の連携会議」に香川県社会福祉士会の代表として参加しました。
現場で活躍する医師を中心に看護師や福祉・行政の専門職が一堂に会し、実際の症例を検討することで、支援を必要とする子どもやその家族へどう寄り添うべきか、極めてリアルで密度の濃い議論が行われました。
今回は、オーバードーズ(OD)や自傷行為、家庭内での過酷な環境を抱えた症例カンファレンスが中心テーマでした。
会議を通じて深く印象に残った点と、福祉専門職としての感想をまとめます。
◎会議の主な内容(医師の症例報告と各専門職の討議、質問等から)
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症例検討: 医療現場でのアプローチだけでなく、スクールソーシャルワーカーや児童相談所、行政などの視点を交え、問題の根本にある家庭環境や発達上の課題について話し合う。行動の背景にあるSOS: 一見すると逸脱行為に見えるODや自傷、逸脱行動の裏には、居場所のなさや「守られたい」「存在を認められたい」という切実な心理が隠されている。「否定も肯定もしない」関わりの重要性: 危険な行為を安易に叱責・禁止するのではなく、本人の生きづらさに寄り添い、まずは話を聞く姿勢(対話と安全の確保)が回復への第一歩となる。地域全体での家族支援: 本人への医療的ケアにとどまらず、孤立する保護者やきょうだいを含めた「世帯全体のケア」と、地域における切れ目のない連携体制が不可欠である。
◎個人としての感想
会議の中で特にハッとさせられたのは、「生きづらさを抱える子どもたちが示す歪んだ発想や行動力も、見方を変えれば必死に社会と繋がろうとするエネルギーの表れである」という点でした。周囲の大人がそのサインを誤解して排除するのではなく、正しく受け止める安全な「居場所」を提供することが、これほどまでに重要なのだと痛感させられます。
また、医療従事者の方々が「単に症状を抑えること」をゴールとせず、本人が自立して世間の荒波を渡っていける力をどう育むか、という葛藤を持ちながら支援にあたっている姿には深い感銘を受けました。その中で私達福祉専門職がどのように本人の「生活」に関わっていけるかを考えていく必要があります。
私たちや地域社会も、こうした支援の輪の外にいるわけではありません。生きづらさを抱えた若者たちが将来、社会の中で安心して役割を持てるような受け皿や環境をどう作っていくべきか。福祉事業所の代表として、地域における社会的責任とできる支援のあり方を改めて深く考えさせられる、非常に貴重な機会となりました。
◎事業理念と今回の研修の学びをつなげて
また、専門分野が違うとはいえ、今回の学びを通じて、当社の理念を振り返りながら、改めて考えました。
私自身、人生を振り返ると成功と失敗の連続でした。しかし、そのどちらも自ら「挑戦」し「選択」した結果であり、今の自分に後悔はありません。
私は『ふつうのくらし』とは、誰もが自分で挑戦し、選択ができる環境があることだと定義しています。
会議での症例報告の中の子どももまた、生きづらさの中で必死に選択しようと戦っていました。この子どもや家族が孤立せず、安心して次の「選択」ができる環境をつくること。それこそが、当社の理念である「心を込めて、人と人、人とモノ、人と場所をつなぎます」の目指す姿です。
これからも、誰もが自分らしい選択を重ねて『ふつうのくらし』を過ごせるよう、地域社会に寄り添った温かな繋がりをつくる役割があると感じました。
